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CBDによるCOVID遮断効果

カート・ハーン 24/02/2022 0 comments

#CBD#COVID、#CBD研究のニュース

信じがたいかもしれないがシカゴ大学の報告によると、CBDは高純度で特別に処方され、用量を守り服用した場合のみ、CBDによるCOVID遮断効果を発揮するという。市販のCBDにはそれら効果はない。研究者らはCBDによるCOVID-19予防のための臨床試験を推奨している。

本研究「Cannabidiol Inhibits SARS-CoV-2 Replication through Induction of Host ER Stress and Innate Immune Responses」:シカゴ大学BIG Vision助成、国立衛生研究所(R01 GM121735, R01 CA184494, R01 AI137514, R01 AI127518, R01 AI134980, R01 CA219815, R35 GM119840, P30 CA014599)、Harry B. and Leona M Helmsley Charitable Trust。その他著者:(米国科学アカデミー(EMA)研究者 – Long Chi Nguyen, Dongbo Yang, Thomas J. Best, Nir Drayman, Adil Mohamed, Christopher Dann, Diane Silva, Lydia Robinson-Mailman, Andrea Valdespino, Letícia Stock, Eva Suárez, Krysten A. Jones, Saara-Anne Azizi, James Michael Millis, Bryan C. Dickinson, Savas Tay, Scott A. Oakes, and David O.)Meltzer、シカゴ大学・アルゴンヌ国立研究所Vlad Nicolaescu、Haley Gula、Glenn Randall、Divayasha Saxena、Jon D. Gabbard、Jennifer K. Demarco、William E. Severson、Charles D. Anderson, and Kenneth E. Palmer(ルイビル大学)、Shao-Nong Chen, Takashi Ohtsuki, John Brent Friesen, and Guido F. Pauli(イリノイ大学シカゴ校)、National COVID Cohort Collaborative Consortium(全米COVIDコホート共同体)

2022年1月20日

著者:Matt Reyer, PhD

CBDによるCOVID遮断効果

シカゴ大学の学際的研究チームは、大麻の産物であるカンナビジオール(CBD)が、ヒト細胞およびマウスにおいてSARS-CoV-2による感染を抑制する証拠を発見した。2022年1月20日に、Science Advances誌に掲載されたこの研究は、FDAに承認されたてんかん治療薬を服用している患者の医療記録の全国サンプルにおいて、CBDがSARS-CoV-2陽性検査と有意な負の関連を示したことを明らかにしたものである。

研究者らは現在、CBDが最終的にCOVID-19の予防薬または早期治療薬として使用できるかどうかを判断するために臨床試験を行うべきであると述べている。但し、CBDによるCOVID遮断効果は、高純度で特別に処方されたCBDを用量を守り、特定の状況下で服用した場合にのみ得られると、研究者らは警告している。この研究結果は、効能や品質にばらつきのある市販のCBD添加物を含む製品を摂取することで、COVID-19を予防できることを示唆するものではない。科学者たちは、コロナウイルスや新興の変種に感染した人々、特にワクチンを入手できない人々のために、国内および世界で大流行が続く中、画期的な感染症に対する新しい治療法を探している。

CBDによるCOVID遮断効果:COVID-19との戦うための意外な手段

CBDによるCOVID遮断効果を試すというアイデアは、セレンディピティ(偶然)であった。「CBDには抗炎症作用があるので、免疫系が関与するCOVID感染の第二段階、いわゆる“サイトカインストーム”を止められるかもしれないと考えました。驚くべきことに、CBDは肺細胞におけるウイルス複製を直接阻害したのです。」と、ベンメイ癌研究部門のチャールズ・B・ハギンズ教授でこの研究の上級著者であるマーシャ・ロスナー博士は述べた。

CBDによるCOVID遮断効果を確認するため、研究者らはまず、ヒト肺細胞を無毒化したCBDで2時間処理してからSARS-CoV-2に暴露し、ウイルスとウイルスのスパイクタンパク質をモニタリングした。その結果、ある閾値以上の濃度でCBDがウイルスの複製能力を阻害することがわかり、更に調査を進めると、CBDは他の2種類の細胞でも、またオリジナル株に加えて3種類のSARS-CoV-2の亜種でも同じ効果を発揮することがわかった。CBDはSARS-CoV-2が細胞内に侵入する能力に影響を与えなかったが、その代わりCBDは、感染サイクルの初期とウイルスが既に細胞に感染してから6時間後の複製を阻害するのに有効であった。

すべてのウイルスと同様に、SARS-CoV-2は、宿主細胞の遺伝子発現機構を乗っ取り、自身とそのウイルスタンパク質のコピーをより多く生産することによって宿主細胞に影響を与える。この効果は、ウイルスによって誘発された細胞内RNAの変化を追跡することで観察することができる。高濃度のCBDは、ウイルスRNAの発現をほぼ完全に根絶した。これは全くの予想外の結果であった。

「私たちは、CBDが免疫系に影響を与えるかどうかを知りたかっただけなのです。正気なら誰も、CBDがウイルスの複製を阻害するとは考えもしなかったでしょう。しかし実現したのです。」とロスナー博士は述べている。

研究者らは、CBDがSARS-CoV-2の複製を阻害するメカニズムとして、CBDが宿主細胞のストレス反応の1つを活性化し、抗ウイルス細胞タンパク質であるインターフェロンを生成することを明らかにしたのである。

  • インターフェロン:ウイルス感染に際して生体内でリンパ球などから産生され、分泌されるサイトカインである。抗ウイルス作用、細胞増殖抑制作用、抗腫瘍作用、免疫調節作用、細胞分化誘導作用等の生物活性をもつ。インターフェロンにはα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、ω(オメガ)の4型があり、この中でαとβが現在C型肝炎の治療に一般的に使用されている。また多発性硬化症の再発回数を減少させたり症状の進行を抑制する効果が認められている.感冒様症候群(発熱・さむけ・関節痛などカゼに似た症状)、白血球減少、血小板減少や肝機能の障害、精神面ではうつ症状の副作用がある。

 

  • サイトカイン:細胞から放出され、種々の細胞間相互作用を媒介するタンパク質性因子の総称名。サイトカインには特異的なレセプターが同定されている。サイトカインは免疫,炎症,生体防御において重要な役割を担っている。サイトカイン全般に共通する性格として、(1)タンパク質である(2)極めて微量(10-10~10-13mol/l)で効果を発揮する(3)細胞表面のレセプターに結し、細胞内シグナル伝達により効果を発揮する(4)標的細胞特異性を示す(5)主として産生局所で働くすなわちパラクリンあるいはオートクリン的に働く(6)互いに連関した作用すなわちサイトカインネットワークを形成する、ことがあげられる。

 

リアルワールドデータ(RWD):CBD服用患者がCOVID-19を陽性化する割合は低い

研究者らは、CBDが生きた動物でウイルスの複製を阻止することを示す科学的データを求めていた。研究チームは、SARS-CoV-2感染前のマウスにCBDを1週間投与したところ、マウスの肺と鼻腔の両方で感染が抑制されたことを明らかにした。ロスナー博士は「これらの結果は、CBDのヒトでの臨床試験の大きな裏付けとなります。 」と述べた。

そして、CBDの成功は実験室に限ったことではなく、全米COVIDコホート共同研究からの1,212人の患者の分析により、てんかんの治療のためにCBDの医療用内服液を服用している患者は、CBDを服用していない人口動態が類似した患者のサンプルと比較し、COVID-19の陽性率が著しく低いことが判明した。

CBDがSARS-CoV-2に最近暴露または感染した患者を治療する可能性は、COVID-19に対する最初の防御線であるワクチン接種と、屋内空間でのマスク着用や社会的距離をとるという既存の公衆衛生ガイドラインに先行するものではない。しかし、今回発表された結果は、新しい治療法の可能性を示すものであり、パンデミックが猛威を振るう中、依然として必要とされている。

「CBDが本当にSARS-CoV-2感染の予防や抑制に有効かどうかを判断するには臨床試験が必要ですが、予防治療として可能性があると考えています。集団感染の危険に晒されていたり、感染の可能性がある人、また検査で陽性となった人などにとってCBDの効果が期待できるかもしれません。」とロスナー博士は語った。

  • リアルワールドデータ:実臨床から得られるデータを収集・分析したもの
  • 暴露:体内に入ること

ディスペンサリーや市販のCBDには、効果がない

研究チームは、CBDによるCOVID遮断効果は、高純度、高濃度のCBDに厳密に限定されていることを強調した。またCBDA、CBDV、THCといった近縁のカンナビノイドや大麻草に濃縮されている精神活性成分には、CBDと同様のCOVID遮断効果はなかった。実際、CBDと同量のTHCを組み合わせると、CBDの効能が低下してしまったのである。

「近所の販売店へ行き、いくつかのCBDマフィンやCBDグミを買っても、CBDによるCOVID遮断効果はありません。私たちが調べた市販のCBDパウダーは、既製品やオンラインで注文できるものでしたが、意外と純度が高くても、品質にばらつきがあることもありました。よってFDAが承認した特別な製剤でなければ、吸収できる内服液にするのは難しい」とロスナー博士は述べた。

更に、CBDの使用には潜在的なリスクがないわけではない。飲食で摂取する場合は極めて安全性が高いと思われるが、ベイプなどの使用方法では、心臓や肺にダメージを与える可能性があるなど、マイナスの副作用が出る場合がある。また、妊娠中の人など特定の集団における研究は十分に行われていないため、医師の監督下においてのみ、慎重に使用する必要がある。

今回の研究結果は喜ばしいものだが、ヒトにおけるSARS-CoV-2感染予防に有効なCBDの正確な投与量や、安全性プロファイル、潜在的な副作用を明らかにするためには、更なる研究が必要である。

「私たちは、このテーマに関する臨床試験が軌道に乗ることを切望しています。特に、パンデミックはまだ終わりを迎えていないことがわかっているので、この一般的に安全で耐容性が高く、非精神作用のカンナビノイドが、COVID-19に対して抗ウイルス作用をもつかどうかを決定することは、極めて重要です。」とロスナー博士は述べている。

またロスナー博士は、この研究プロジェクトが高度に学際的な研究者グループを結集させることによって、科学的コラボレーションの力を発揮する事例となったことを喜ばしく思っている。この論文の主な著者は、3つの異なる研究大学、微生物学、分子工学、癌生物学、化学など多様な学科から参加している。

最後に、「これはまさにチーム・サイエンスの努力であり、私を興奮させてくれるものです。臨床医から、患者の分析を行ったDavid Meltzerのグループ、Glenn Randallのようなウイルス学者に至るまで、延々と続くのです。これこそが科学のあるべき姿です。」とロスナー博士は語った。

Source: University of Chigcago Researchers Reccommend Clinical Trials

MM411 APAC 統括責任者。日本のカンナビノイド医学教育発展のため尽力する。アジア全域のグローバル日本企業への人材及び組織開発の教育研修設計に従事。また名門ベンチャーキャピタル投資顧問会社セコイアキャピタル日本顧問、日経機関投資家アンケートトップ業界アナリスト入賞。CNN出演。早稲田大学・スタンフォード大学ビジネススクール

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